大阪交通ニュース(はてなブログ版)

交通弱者のためのニュースを追求します、あとコメントは承認制にしています。はてなダイアリーhttp://d.hatena.ne.jp/delalte/より移転しました。

自転車歩道走行規制強化は老人殺しの陰謀か?

この度の歩道走行規制強化策ですが、これによって不便を被り、また危険にも晒されることになるのは疋田氏のような、鍛えた体をもってスポーツ自転車で覚悟を決めて車道を高速で走るような人たちではなく、子どもを乗せたりもする買い物客や、老人の方たちなのですね、疋田氏という人は、「自転車事故の大半が歩道を走っている自転車の交差点での事故、だから歩道走行は危険だ!」などと言って、自転車の歩道走行禁止と車道走行化を主張するわけですが、その「自転車事故の大半が歩道を走っている自転車の交差点での事故」というのは裏を返せば歩道を走る自転車は交差点外では事故を起こしておらず安全だということです、また車道を走る自転車の事故が少ないというのならそれは、充実した体力により自動車とのスピード差を埋め、また注意力を怠らず、危機を回避出来ているが為に他なりません、そこにスピードを出せず、また体力や注意力の衰えた老人の自転車などを放り出したらどうなるのでしょうか?それこそ疋田氏の言っていることは「オリンピック強化合宿の方が中学の柔道部よりも死亡率が低い、だから中学生もオリンピック強化合宿に入れてしまえ!」と言っているようなものです、もちろん実際に中学生がオリンピック強化合宿に参加したりしたら練習相手の強化選手達は相手の未熟な体力や技術などを配慮してちゃんと手加減をすることでしょう、しかしこの場合はそういった配慮とか全く無しに強化選手の全力の組手の相手を未熟な中学生がさせられるようなものです、それこそ危険極まりなく事故の激増といった事態が考えられます、当局やマスコミは実は全体に占める割合が極めて少ない自転車の対歩行者事故数を大げさに誇張して繰り返し喧伝するだけではなく、自転車追突事故被害の推移といったものもちゃんと公表して欲しいものです。
なお疋田氏は「自転車通行帯を撤去しろ」とも言っています、「(歩道を走る自転車は)横断歩道を押して渡れ」とかいうのを実行しろとでも言うのでしょうか、そんなことをしたなら横断歩道上に留まる時間が長くなり、それだけ危険に晒される時間も長くなってしまいます、そんなことを言うのなら疋田氏は交差点内で自分だけ時速10キロを励行してみてはどうでしょうか?周りにも迷惑を掛け、危険極まりないことになるでしょう、ドライバー側からの視点からすれば高速で突っ込んでくる自転車の方が危険に思われるのかも知れませんが、実際に交差点内の事故としてはスピードを出せない老人の自転車、あるいは歩行者の被害の方がよく見受けられるのです、ごく最近だけでもこれだけあります、
10月17日群馬県桐生市横断歩道で車にはねられ80代の女性2人死亡
10月20日仙台市泉区右折大型トラックにはねられ63歳男性死亡信号の無い交差点
10月25日横浜市鶴見区横断歩道で右折トラックにはねられ61歳女性死亡
これは低速の相手をドライバーが見落とすことによる事故の方がより深刻だということの証明ではないのでしょうか?実際そういった規則を立場上馬鹿正直に守らざるおえなかった警官が横断歩道上でトレーラーにひかれて亡くなる事故も起こったばかりです、挙句の果てには「植栽などが邪魔で見づらいのが事故の原因、だから歩道を走る自転車が悪い!」などとも言っています、それってそのまま歩行者にも当てはまってしまうのですが、どこまでドライバーを免罪したいのでしょうか。
ところでドイツには『トラックいっぱいの薬より、1台の自転車』ということわざがあるといいます、それだけ健康にいいものなのでしょう、ひょっとしたら自転車に乗っている老人は健康で長生きをしているというデータがあるのかもしれません、そうしてみると今回のこの施策、自転車に乗った老人をそれこそ狙い撃ちで多く事故死させ、もしくは自転車に乗ることをあきらめさせ健康を損なわせて早死にさせ、それによって年金の支払いを抑えるという目論見があるのかもしれません。