大阪交通ニュース(はてなブログ版)

交通弱者のためのニュースを追求します、あとコメントは承認制にしています。はてなダイアリーhttp://d.hatena.ne.jp/delalte/より移転しました。

違和感を感じたNHKの歩行者お辞儀賞賛

6月12日の午後10時45分からNHKにて「ドラレコは見た!ちょっといい話」という番組がやっていました。世界中の色んなドラレコ映像を基にした番組だったのですが、その中で、日本の信号のない横断歩道で「道を譲ってくれた車」に、丁寧にお辞儀をする小学生が美談として扱われていることには違和感を感じずにはいられませんでした。まずもって、「道を譲ってくれた車」と、止まった車が呼称されていたのですが、そもそも信号のない横断歩道で歩行者がいたら止まるのは当然の交通規範順守行為ではないでしょうか、それを施してくれた恩恵のように扱い、それに対して歩行者は感謝しなければならない、などと促すかのような内容になっているのです。どれだけドライバーは偉いのでしょうか。そして現状では、信号のない横断歩道での停止義務は、少なくとも関西において私が見るところでは、ほとんど守られていないルールになってしまっていて、それはほかの地域でもかなり同様の状態でしょう。そして重大事故も多数、直近でもこのような事故が起こっています、

路線バスにはねられ女性が重体

https://www3.nhk.or.jp/hiroshima-news/20200609/4000007871.html

このニュースからして、見出しには横断歩道なんて出ていませんし、信号のないことが記されるのは記事の末尾になってからです。

以前このブログで、信号のない横断歩道での死亡事故であることを何としても伝えまいとするあまり、「車の方が優先道路だ」なんていう全く意味不明な文を加えた毎日放送を批判する記事を書きましたが、

delalte.hatenablog.com

NHK大阪なんて、この事故自体を最初から全く扱っていないわけですからね。

他にもニュース映像で見たら信号のない横断歩道での事故というのは明らかなのに、記事の文章の中では全くそれに触れていないとかありますからね、いかにそうした現状を伝えまいとマスコミが注意を払っているかがわかります。そのように違反が常態化していて、またそれによる重大事故が未だ多数発生している中、そうしたドライバー達の行状は全く問うことなく、ただ歩行者のマナーのみに焦点を当てたこの番組からは違和感しか感じられません。