大阪交通ニュース(はてなブログ版)

交通弱者のためのニュースを追求します、あとコメントは承認制にしています。はてなダイアリーhttp://d.hatena.ne.jp/delalte/より移転しました。

車の取り締まりを自転車に向けさせようというテレビ朝日の邪悪な野望

今日4月19日、テレビ朝日朝のワイドショー番組「羽鳥慎一モーニングショー」にて、自転車の新たな罰金制度への答申が出たことについて、新聞のテレビ欄には記載はなかったのですが、10分以上にわたり扱われていました。内容はと言えば、ルール違反が目に余るだの、危険だの、相変わらずのネガキャン、歩行者のすぐそばをスピード出したまますり抜けて危ない思いをしたとのことですが、そんなもの車の方にこそもっと多くの機会で遭遇していますし、そちらの方がはるかに多く実際に事故を起こし、深刻な被害も引き起こしているのです。しかし、今までマスコミが繰り返し取り上げてきたのは自転車についてのことばかりで、車については金輪際一切ありません、このことだけでも大きな差別と言えるでしょう。ほとんど印象論を焚きつけての非難で、具体的な数字は摘発数が増えているというものだけでした。それにしても今までマスコミが総出で自転車へのネガキャンを執拗に繰り返し、警察の取り締まりを煽った結果によるもので、いわやマッチポンプでしょう。それで番組でアンケートを取ったら、規制強化への賛成意見が多い、最後には玉川徹氏が免許制を導入しろなどと発言して、とにかくいつも通り自転車の規制強化を煽るものでした。アンケートで賛成多数ということでしたが、そもそもこの番組が自転車へのネガキャンを繰り返し、規制強化を煽るという方向性が明らかで、質問時に誘導を行っているという疑いがありますし、そもそも少数の趣味に全体の賛否を問うということが果たして妥当なのかという問題もあるはずです。多数の賛成を得られる趣味しか存在を許されないというのなら、どれだけのものが生き残れるというのでしょう。

この番組は自転車とみると、ルール違反、無法地帯だと目を吊り上げて糾弾するわけですが、車に対しては真逆になります。あおり取り締まりに文句を言い、挙句の果て飲酒運転取り締まりにも批判を加えた昨年の放送はあまりに酷かったですが、

delalte.hatenablog.com

少し前の3月24日の危険なバス停についての放送もかなりのものでした。VTRでは信号のない横断歩道で、バスが止まっていて見通しが悪くなっていたのに、全然スピードを緩めず走り抜けようとした車が映し出されていたのですが、その違法性についての指摘は一切なし、「歩行者が飛び出す」とか、そんなことばかり言っていました、玉川徹氏に至っては「いつもはちゃんと気を付けているんだけど、急いでるとちょっと抜けちゃう」などと発言する始末です。自転車の違反は重大で許せないが、車のそれはちょっとやっちゃう仕方がないもの、というまさしく横暴ドライバーの本音そのもの、自分勝手の最たるものです、どちらが重大な事故を発生させているかは言うまでもないのですが。マスコミは自転車の細かなルールをいちいち列挙して告知に熱心ですが、車の信号のない横断歩道でのルール、誰も見当たらなくてもすぐ止まれるよう徐行しなければならず、渡ろうとしている人がいれば止まらなければいけない、ということに関しては、少なくとも大都市圏のマスコミに関しては、決して知らせようとはしません。それで事故が起こっても黙殺、今年に入ってから信号のない横断歩道で歩行あるいは自転車で横断中に車にはねられ、死亡及び重体になった事故は少なくとも11件起きていますが(4月18日まで)、大きく取り上げられたものなど皆無、ワイドショーなど完全に無視です。一昨年の11月には大阪で明らかに信号のない横断歩道で死亡事故が起こったにも関わらず、マスコミは一切そのことには触れず、毎日放送に至っては「車側に一時停止はなかった」などと全く意味がないふざけた文言を付け加える始末です、

delalte.hatenablog.comどれだけの信号のない横断歩道での死亡事故が、報道もされずまだ埋もれているかわかりません。それで現状マスコミの目論見通りルールの有名無実化されていて、信号のない横断歩道では車なんか一切止まろうとしません、車が遠くに見えたから渡ったところ、まるで圧迫をかけるように加速してきたりする始末です、そうした傲慢な運転によって交通弱者の権利は不当に侵害され、停止どころか徐行すらもしない乱暴な運転によって今年だけで少なくとも11人もの深刻な被害者が発生しているのです。そして14日にはこんなひどい事故も発生しました、

news.yahoo.co.jp

まさに横断歩道軽視が招いた最悪な事故です、この件もワイドショーは無視。これこそが無法地帯というものです。そして車への取り締まりに一番不満をあらわにしているテレビ朝日*1が、今また熱心に自転車を叩き、取り締まりを煽るのです、これではもう、ドライバーにとっての快適な環境を守るため、信号のない横断歩道で歩行者がいてもいちいち止まっていられるか、不快な飲酒検問なんてやめろ、という身勝手な欲望の為に、優先度が低い自転車の違反を大きく騒ぎ立て取り締まりのリソースをそちらに向けさせよう、という意図があまりにあからさまだと言わざるおえません。

 

*1:他番組でも「こんなどうでもいいところでネズミ捕り」という発言がありました