大阪交通ニュース(はてなブログ版)

交通弱者のためのニュースを追求します、あとコメントは承認制にしています。はてなダイアリーhttp://d.hatena.ne.jp/delalte/より移転しました。

被害者の中傷にまで踏み込んで、ドライバーの免罪を図るNHK神奈川

昨日5月18日、横浜にて小学生が車にはねられて亡くなるという非常に痛ましい事故がありました。

www3.nhk.or.jp

これがその事故を報じたNHKサイトの神奈川ローカルの記事で、以下ような状況説明がなされています、

「これまでの調べで事故は、横断歩道の手前の信号のない場所で起きたということです。」

これは現時点、5月19日での記事であり、昨日5月18日時点ではこのような表現がなされていました、

「横断歩道の手前の信号のない場所で道路を渡ろうとしていた」

より被害者をとがめるようなものになっています。

おかしいですね、「横断歩道の手前の信号のない場所」ということですが、これではあたかも横断歩道には信号があって、その手前の信号のない場所、というような印象を受けますが、ニュース映像を見れば横断歩道自体に信号のないことはわかるはずです。グーグルストリートビューで見たところ、このあたりはずっと道が狭く、信号も全然見当たらず、路地みたいなところで、そもそも横断歩道外での横断をわざわざとがめるのは不適当な状況に見えます。そこをあたかも信号のある横断歩道の存在を無視して不規則横断をしたかのような記事にするNHK神奈川は、被害者の名誉棄損を起こしてまでも加害者側の免罪を無理やりにでも果たそうとしている、と言わざるおえません。

またNHK神奈川が「横断歩道の手前」と言い切っていることにも疑問が生じます。

news.yahoo.co.jp

こちらのフジテレビの記事だと「横断歩道を渡る中の事故」となっていて、NHK神奈川とは完全に対立する形になっています。他の民放キー局の記事には場所についての記述はなし、フジテレビのニュース映像には横断歩道上で検分する警官の姿も映っていて、これはたとえ横断歩道から外れていたとしても、ちょっとずれているぐらいのものではないかと思えますね。何よりグーグルストリートビューによれば、車の走ってきた方向、京急線ガードのすぐ向こう側には路面にひし形マークもはっきりとあり、車の側には既に減速と注意義務があるはずなのです、そういった指摘は全くしないまま、被害者側の落ち度ばかりを虚偽まで交えて執拗に追及するNHK神奈川の姿勢は流石に酷いと言わざるおえません。

以前にも、こうした事故をマスコミが無理やりにでも矮小化した事例はありました、

delalte.hatenablog.com

この時は毎日放送が信号のない横断歩道上の事故なのにも関わらず、「車が走っていた道路には一時停止線はなかったということです」などという、全く不適当なお笑い種の一文を付け加えてまで、加害者を免罪しようとしました

この時はNHK大阪が、車の歩道突入事故に対して「交差点の角に止まっていた自転車に、ワゴン車が突っ込んだ」などと状況をぼかすような動きをしました。マスコミは自転車に対しては事故を起こしてもいないうちから、その落ち度を逐一追及することをしますが、車に対しては例え重大事故を起こしても、最大限その過失については見て見ぬ振り、矮小化に努めます。飲酒事故や高齢者事故についてはあまりにも酷い事例があり、社会問題になってしまったが、その他の行為については問題化を極力阻止する、これがマスコミの基本方針になっています。マスコミが車社会寄りの報道をすることについてはCMを貰っている企業の影響力が挙げられますが、マスコミ構成員が車を運転する上において、いちいち取り締まられてはかなわないという思いも確実にあり、特にそれが現れるのが信号のない横断歩道上でいちいち止まっていられるかと、事故が起こっても極力矮小化に努め、問題化を防ぐということなのでしょう。毎日放送の「一時停止線はなかった」ならまだお笑い種ですが、今回のNHK神奈川の「横断歩道の手前の信号のない場所で道路を渡ろうとしていた」は完全に被害者の中傷になっていて、一線を越えています。