大阪交通ニュース(はてなブログ版)

交通弱者のためのニュースを追求します、あとコメントは承認制にしています。はてなダイアリーhttp://d.hatena.ne.jp/delalte/より移転しました。

交通弱者の安全の為には毎日新聞には潰れてもらうのが一番

毎日新聞がまたろくでもないことを言い出しています、

自転車事故:7割が交差点で発生 歩道走行、車の死角に
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110106k0000m040121000c.html
自転車事故の7割は交差点で発生し、その主要因は自転車の歩道走行とみられることが、元建設官僚で住信基礎研究所の古倉宗治研究理事の分析で分かった。自転車を除く交差点での事故率は全体の4割強にとどまり、自転車の事故率は突出。大半は車との事故で、歩道を走る自転車が交差点に進入した際、車道走行時よりも車の死角に入りやすいためだという。自転車の車道走行は危険視されがちだが、むしろ歩道走行の方が危険性が高い実態が浮かんだ。

 古倉氏が警察庁所管の財団法人「交通事故総合分析センター」に自転車事故の発生場所の調査を依頼したところ、01年の全国の自転車事故17万5223件のうち71%に当たる12万4574件は交差点で発生。自転車を除いた交差点事故の割合は43%にとどまった。警察庁によると、09年でも自転車事故15万6373件のうち交差点での発生は11万3761件で、73%にのぼる。

 古倉氏は、国土交通省国土技術政策総合研究所が02〜05年、東京都のある幹線道路の約15キロの区間で行った車と自転車の事故調査についても検討。区間内の交差点で、左折車と直進自転車の事故は計26件あったが、うち25件は自転車が歩道走行で、車道走行は1件だけ。車が脇道から幹線道路に出た際、左右からの自転車と出合い頭に衝突した事故でも、計79件中71件は自転車が歩道走行していた。

 こうしたデータを基に古倉氏は、交差点を曲がる車のドライバーにとって歩道を走る自転車はガードレールや電柱、街路樹などで死角に入ることが多く、脇道から出てくる車にとっても角の塀や建物で見えにくいため、事故に遭う確率が高いと分析。これに対し、車道を走る自転車は、右左折するドライバーに見えやすく、脇道から出てくる車にとっても、歩道と比べて角の塀や建物からやや離れていることから死角が少ないとみている。

 死角は事故の主要因で、同分析センターが03年まで9年間にわたり約300件の車と自転車との事故を調べたところ、「相手が見えなかった」「見落とした」と証言したドライバーは79%に上った。

 交差点以外での自転車の事故5万649件のうち、車道上での「車やバイクによる追突」や「追い越し時の接触」は5404件で、全体の3%にとどまっていた。古倉氏は「ふらつきなどの危険がある高齢者や幼児を除き、自転車は車道を走った方が事故は大きく減少するはずだ」と指摘している。【馬場直子】

 【ことば】自転車の走行ルール 道路交通法によると原則として車道の左側端を走らなければならない。歩道を走れるのは例外で(1)標識などで認められている(2)13歳未満や70歳以上らが乗る(3)工事などでやむを得ない−−場合に限られる。歩道では車道寄りを徐行しなければならない。

銀輪の死角:年間1000人弱の事故死者、先進国で突出 交差点の専用道整備急務
http://mainichi.jp/select/jiken/ginrinnosikaku/news/20110106ddm041040065000c.html
 自転車事故の7割超が交差点に集中し、その主要因は自転車の歩道走行にあるという分析結果が明らかになった。国内の自転車乗用中の死者は年間1000人近くで先進国の中で突出。欧州各国では道路幅が狭くても交差点付近の車道に自転車用通路を確保するなど対策が進んでおり、国内でも同様の対策が急務となっている。【馬場直子、北村和巳】

 元建設官僚で住信基礎研究所研究理事の古倉宗治氏によると、車のドライバーにとって自転車の歩道走行は街路樹などで死角となるだけでなく、自転車の存在感を薄れさせる「心理的死角」を生む。自転車の利用者も車への意識がにぶるという。このため、車道より歩道を走行する自転車の方が事故に遭う確率が高い、というのが古倉氏の分析だ。

 自転車の歩道走行は交通事故死者が史上最悪になった70年、車との接触事故を減らすため例外的に導入された。だが、40年余を経た現在、逆に事故多発の要因になるという事態が生じている。

 国内での自転車乗用中の死者(事故後30日以内)は、80年の1366人から08年は971人と約3割減だが、同期間にフランスは715人から148人へと約8割も減少。英国やドイツ、オランダも3分の1近くに減り、先進国の中で日本の死者は飛び抜けて多い。

 欧州では自転車の車道走行を徹底する。さらにロンドンなどの主要都市では、自転車用通路を設置できるほど道路幅が広くなくても交差点やその付近にだけ車道に自転車のマークを付けて通行部分を明示したり、車の停止線の前に自転車の停止位置を設けている。古倉氏は「こうした先進事例は日本でも参考になる。自転車の存在を認識させることで事故は大幅に減らせる」と指摘している。

 ◇歩道走行、出合い頭も危険
 交差点で車が右左折する際に自転車と接触する事故だけでなく、車が路地から大通りに進入する際に起きる出合い頭事故でも、自転車にとっては車道より歩道を走行する方が危険だ。

 国土交通省国土技術政策総合研究所が東京都内のある幹線道路で02〜05年に行った自転車事故調査によると、脇道から出てきた車と幹線道路を走る自転車との出合い頭事故計79件のうち、車道走行は8件だけ。歩道走行の71件をみると、車道寄りの走行が25件だったのに対し、建物寄りは46件。同じ歩道上でも、ドライバーにとって死角になりやすい建物寄りを走行する方が、より事故の危険性が高かった。

 警察庁によると、09年の自転車事故15万6373件の54%、8万4508件が、車やバイクなどとの出合い頭事故となっている。

==============

 ◇自転車乗用中の死者(事故後30日以内)
      80年 08年

日本   1366 971

米国    965 716

ドイツ  1338 456

フランス  715 148

英国    316 117

オランダ  425 145

==============

この最初の記事の言っていることはこうです、
「自転車事故は交差点でのものが多い、東京のある幹線道路での調査によると交差点事故は車道走行より歩道走行の自転車の事故が多い、だから自転車事故は自転車の歩道走行が原因だ!」
見事な下らない三段論法です、ここまで悪意に満ちたミスリードだらけの論旨は目にしたことがありません、この幹線道路というのはどういったものなのでしょう?、田舎の方ならともかく大都会の東京の幹線道路ともなるとそこは歩道に加え自転車走行帯まで整備されているでしょう、そのようなところではそもそも自転車で車道を走る人そのものが少なく、ほとんど自転車走行帯も含んだ歩道を走っているのではないでしょうか?そもそもの自転車の歩道と車道における交通量の割合というものを全く明らかにしないままただ事故の絶対数だけを挙げて、しかもその原因を急転直下、何の説明も無いままいきなり自転車のみにかぶせてしまう見事に強引な論理展開、自動車側の注意義務違反も全て自転車側の責任に帰してしまおうという悪どい陰謀をさらりとやってしまおうと企てています、これほど最初から悪意と欺瞞しかない論旨はそうないでしょう、

交差点を曲がる車のドライバーにとって歩道を走る自転車はガードレールや電柱、街路樹などで死角に入ることが多く、脇道から出てくる車にとっても角の塀や建物で見えにくいため、事故に遭う確率が高いと分析。

こんなことを抜け抜けと述べていますが、ここで挙げられた危険は全てそっくりそのまま歩行者にも及ぶものなのです、自転車にばかり事故の原因を被せて横暴な運転の自動車を温存させたままでは歩行者の危険もそのままなのです。
2番目の記事の車が路地から大通りに進入する際に起きる出合い頭事故を扱ったところなどはもっとひどいです、そもそも「歩道上の歩行者対自転車の事故は全て自転車側に100%過失認定すべし」などと非常に原則論的なことを押し付けてきてませんでしたっけ?それがなんで今度は脇道から出てきて事故を起こすような車を免罪するような方向に向うのでしょうか?

同じ歩道上でも、ドライバーにとって死角になりやすい建物寄りを走行する方が、より事故の危険性が高かった。

これも、そっくりそのまま歩行者についても同じことがあてはまるのです、結局この2つの記事は「自転車事故は歩道を走る自業自得、車は悪くない」ということを全く何の根拠も無いまま押し付けようとしているものでしかありません。
また2つ目の記事内では、
「自転車事故死者は先進国中では日本が突出して多い、欧州では自転車の車道走行を徹底、だから歩道走行が危険」
などとまた下らない3段論法を展開しています、欧州などとはまあそれはここにも書いていますがそもそも道路状況が全然違うでしょう、そしてこの記事が意図的に隠蔽していることが1つあります、それは日本は歩行者事故死者でも突出しており、またその絶対数も多いということです、この2つ目の記事にある各国比較表、私の手元にある資料と数字が共通しているようですからちょっと補足してみます、
08年
    自転車死者 歩行者死者 人口10万人当り 人口10万人当り
                     自転車死者    歩行者死者
日本     971    1976   0,76      1,54
米国     716    4378   0,23      1,44
ドイツ     456    653    0,55      0,79
フランス   148    548    0,23      0,88
英国     117    591    0,19      0,96
オランダ   145     56    0,88      0,33
こうしてみると、日本は自転車だけではなく歩行中の事故死者でも突出していてワーストワンなことがわかります、そしてもちろんこのほとんどは少なくとも日本国内においては自動車加害のものなのです、このことから導き出される答えは日本は交通弱者を自動車から守る為の道路整備、ドライバーの意識というものが満足なものではないということではないのでしょうか?こういった事実は隠蔽したままとにかく「歩道を走る自転車が事故被害に遭っても自業自得」などと誘導を行ってろくに自転車道も整備されていないうちから自転車を歩道から追い出し迫害して、その一方ではひたすら自動車側の免罪を図り、横暴な運転をするドライバーはそのまま横行させるという交通弱者を更に危険に陥れる有害極まりない記事と言えるでしょう、交通弱者の安全の為にはこのようなろくでもない記事を掲載した毎日新聞はさっさと倒産して廃刊してもらい、馬場直子、北村和巳両記者には筆を折ってもらうのが一番だと断じざるおえません。
ちなみにこれらの記事、毎日新聞大阪版には載っていません(7日朝刊まで)、あまりのろくでもない内容に掲載にストップがかかったのでしょうか?さすがに良心というものも社内の一部分にはあるようです、と、思ったら今度は朝日新聞大阪版にこのような記事がデカデカと載っていました、

自転車、危険も加速 歩行者との事故、10年で3.7倍
http://www.asahi.com/kansai/travel/news/OSK201101060097.html

内容はといえば、これしか出さない数字、自転車の対歩行者事故件数が増えたという数字をまた持ち出してきて、毎日新聞はじめ各マスコミでしつこく繰り返されてきたものをまるで写してきたかのような、全くもって新味の無いものでした、そのようなもう全く取材もしなくていいような空虚な内容のものをやたら大きな面積で掲載してきたのです、ほかにも先日の産経新聞の自転車に乗った男性に対する偏見を殊更に煽るような記事にも見るように何やら年を明けてから新聞各紙の自転車迫害の動きが目立ちます、そしてその狙いは明白です、年末に大きな自動車事故が相次いだので、そこで生じてしまった自動車に対するネガティブイメージを緩和し打ち消す為、必死になって自転車に対するネガティブキャンペーンを行ってイメージの上書きをして自動車業界の歓心を買おうという狙い、もしくは年末に自動車事故の大きな報道が相次いだので(3件で11人もの人命が失われているのですから当然のことです)、それとのバランスを取る形で自転車叩き記事を掲載することを広告主の自動車業界側が求めた、という推測です、いずれのことがあるにしても紙面を金で売り渡す誇りも何も無い行為と言うしかありません、だいたい普通に考えてもおかしいでしょう、何かにつけ自転車の運転を槍玉にすることは常にやっているのに、自動車はスピードを上げて無謀な追い越しを繰り返した挙句歩道に突っ込もうが、運転手の記憶が突然無くなって踏み切りに突っ込もうが、その行為について取り上げるのは複数人を死に至らせるような大事故の直後の報道のみで、その後は一切そういった運転について問題視したり、分析したり、警鐘を鳴らしたりということを一切しないのですから。