大阪交通ニュース(はてなブログ版)

交通弱者のためのニュースを追求します、あとコメントは承認制にしています。はてなダイアリーhttp://d.hatena.ne.jp/delalte/より移転しました。

三つのひき逃げ事件に対する五大新聞大阪版の伝え方

まずは今月13日、このひき逃げ事件が起きました、

「血みどろで人が…」 ひき逃げ、男性死亡 120メートルにわたり血痕 大阪
http://sankei.jp.msn.com/region/news/121114/osk12111412470008-n1.htm

このひどい死亡ひき逃げ事件、一応五大(朝日、日経、毎日、読売、産経)新聞大阪版は全部この事件を伝えていたのですが、大きさはほんの最小限、それに朝日、日経の二紙は報じるのが少し遅れているのです(他3紙は14日朝刊ですが、この2紙は14日夕刊)、他が報じなければ自分たちは無視する気満々だったというわけです、関テレ報道によればこの事故は歩行者の後ろから右折する際に轢き、120メートルも引きずったとの事、これだけひどい死亡ひき逃げ事件に対して朝日、日経2紙は横を見ながらなるべくなら報じないで済まそう、などとセコイことを考えてたというわけですね。
次に20日にこのニュースがありました、

自転車事故:奈良の61歳に異例の「免停」処分
http://mainichi.jp/select/news/20121121mog00m040001000c.html

後ろから来ておいてひき逃げ被害者?前方注意義務は?何だか釈然としないものは残りますがまあそれは置いといて、21日朝刊で報じられたこのニュース、自転車が加害となると各紙は大喜びで揃って伝えています、14日刊の死亡ひき逃げ事件より大きな面積をとって伝えました。相当ひどい悪質性があり、なおかつ未解決の死亡ひき逃げよりも、日頃よほど重大なものでない限り他県での交通事故など滅多に報じないというのに、珍しく自転車が罪に問われたものとなると、死亡でも重体でもない重傷ひき逃げでも重大性が高くなるというわけです。ここでも日経はまたワンテンポ遅れて(夕刊)掲載、当初は報じる気は無かったが他が報じているのでやむなく、といったところでしょうか、こういうところで特オチをやらかすとどこからか圧力が来るのかもしれません。
さてこのニュース、何故か産経大阪版は報じていません、その訳は翌日判明します。

ひき逃げ:産経の販売所所長を容疑で逮捕 大阪
http://mainichi.jp/select/news/20121122k0000m040131000c.html

おそらく上の自転車加害ひき逃げが配信された時点で、産経新聞社には自社の販売所所長が容疑者になっていることは伝えられていたのでしょう。それにしてもあのひどい死亡ひき逃げの容疑者が新聞販売店長だったとは、しかも飲酒運転、新聞各社は自分たちの仲間がひどい飲酒死亡ひき逃げを起こしているにも関わらず、殊更自転車を槍玉にするような記事をより大きく掲載していたということになりますね。そしてこの逮捕のニュース、毎日、読売のものはあまりに小さく、私も最初は見落としてしまうぐらいのものでした、あと日経は例によって遅れ掲載です(他は朝刊、日経は夕刊)。
そして最後にこのニュース、

ひき逃げ容疑で県警職員を逮捕 奈良
http://sankei.jp.msn.com/region/news/121126/nar12112602320000-n1.htm

自転車運転者に殊更に免停処分を科して悦に入っていた奈良県警が、今度は自らの内部からひき逃げ逮捕者を出してしまったというわけです。そしてこの事件に対しての報道はといえば、読売、産経二紙の大阪版には掲載がありませんでした。特に読売などは、同じ奈良県で起こったものでも自転車をさらし上げるためのひき逃げ報道はしても、事もあろうに警察関係者が起こしたものについては無視するというわけですね。