大阪交通ニュース(はてなブログ版)

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危険!自転車利用者は今すぐ読売新聞取るのを止めないと

読売新聞大阪版にて、朝刊社会面で昨年12月22日から26日にかけて自転車について特集されていましたね。内容といえばあいも変わらずひたすら自転車叩き、特に今回は歩道走行に的を絞って大々的に槍玉に挙げていました。大阪社会部による記事のようです、この一連の記事が関西(もしくは大阪)ローカルか、それとも他の地域で掲載されているかはまだ確認していません、読売新聞のサイトは毎日ざっと社会欄と大阪地方欄は欠かさずチェックしていましたが、あれだけの大特集だったに関わらず全く見ないままでしたからね。
初回の22日の紙面においては何やらイギリス人を連れて来て「自転車の歩道走行は考えられない」などと言わせています。「海外ではこうだ!」と言うことをきかせるといういわゆる出羽の守というやつですね。海外とは道路の造りからして何もかも違うのですから一律に比較というのも乱暴な話でしょう、海外のことは知りませんが日本では路肩も狭く、そこを大型車がスピードを出して走ったりしていてとてもじゃないが車道走行など不可能、歩道を通らざるおえないところなどいくらでもありますからね。それにイギリスというのは欧米諸国の中でも特に自転車に対しては冷淡だとも聞いたことがあります。

http://www.jsports.co.jp/cycle/classic/
http://www.jsports.co.jp/cycle/stage/

ここで見たところ、イギリスでは自転車ロードレースの大きな大会はないようです。他にも以前毎日新聞など規制推進派が海外の規制の例として取り上げていたのがドイツにデンマーク、それらの国でも大きな大会は開催されていません。自転車に対して冷淡な国の事情ばかり選んで取り上げているようですね。
その後の内容もとにかく教条的に「自転車の歩道走行は問題!」と決め付けていました。またおなじみの詭弁、「自転車にとっても歩道走行より車道の方が安全」というのも飛び出していました。最終日26日は識者2名のコメントで締めくくられていましたが、そのうちの片方、堺自転車のまちづくり市民の会の中村博司氏は「自転車は歩道走行の方が危険、歩道から出てくる方が交差点でドライバーから視認し辛く事故の危険性が高まるし、脇道や駐車場出入りの車の危険性もある。」ということを言っています、おかしくはないですか?歩道から出てきて視認し辛いとはいっても、まず安全確認義務があるのは曲がってくる車の方でしょう、それに歩道から出てくるのはもちろん歩行者もいるわけで、そちらの安全の為にも自転車が悪いみたいに言ってドライバーの注意義務を免罪するかのような論調は非常に危険なものであると言わざるおえません。もう一つの「脇道や駐車場の出入りの車の危険性もある」の下りはもっとひどいですね、歩道に車で進入しようというのですから車の側が圧倒的に注意義務を負うのは当然のことでしょう。これだけ自転車の歩道における危険性を騒ぎ立てておきながら、車のそれに関しては一転してスルーとはあまりにも偏りすぎでひどいです、実際そうした脇道から進入したり、駐車場出入りの車の方が歩道走行の自転車よりよっぽど多くの重大事故を起こしています、だいたい車道を走っていてもその危険がなくなるわけでは全然ありませんしね。
そしてなんといってもひどいのは、これだけの5日間に及ぶ大特集であるにも関わらず、車道走行の自転車の一番の大敵、路上駐車に全く触れていないということです。

何度も言っていますが、こうした路上駐車が一台あるだけで、車道走行の自転車の危険は飛躍的に高まります、ちょうど追い抜くために膨れたところをものすごいスピードの車に掠められてヒヤッとしたことなどいくらでもありますからね。自転車の車道への追放をうるさく言いながら路上駐車の問題に関しては黙殺、読売新聞は社会欄と大阪地方欄は欠かさずチェックしていますが路上駐車の危険について取り上げたことなど少なくともここ10年間に関しては皆無ですからね(読売新聞だけではありませんが)、唯一マスコミが路上駐車について取り上げたといえば駐車監視員制度導入の時に揃って大ブーイングをした時くらいでしょう。そもそも読売新聞、それも大阪本社は社屋周辺がこの状況ですからね、
 

売店に関してもこの通り、

あれだけ自転車の歩道走行に関しては法の厳格適用を叫んでいるのに、路上駐車に関しては自らの分も含めてなあなあで済まそうとしているのです、まことに自分勝手と言わざるおえません。確かなのは読売新聞にとっては自転車利用者の安全など全く考慮の内に入っていないということです。最終日の識者コメント、もう一人の大阪大学大学院教授の土居健司氏は「自転車に厳罰を!」などと吼えていましたが、その一方で路上駐車に関しては無法状態を押し通そうというこの欺瞞、これをのさばらしていれば自転車の生息環境などなくなってしまうでしょう、自転車利用者は読売新聞の購読など続けていてはいけません。