大阪交通ニュース(はてなブログ版)

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意図的誤報2連発で自公を勝利に導いた朝日新聞大阪

今月9日の朝日新聞の大阪ローカル欄にこんな訂正記事が小さく載っていました、

公明党の石川候補が「法人税の実効税率を引き下げるべきだ」という候補者へ質問の回答で、本当は「どちらかといえば賛成」とならなければいけないところを「どちらかといえば反対」となっていたというのです、これはどういうことでしょうか?今回の参議院選挙は菅首相が突然消費税引き上げを言い出したことによってそのことが争点になっていました、そういった中で法人税引き下げなどと主張することは法人税引き下げであいてしまった税収の穴を消費税で埋めるのか?などと思われてしまうことでしょう、そういった中で8日の朝日新聞大阪版、候補者への質問企画「十人十色」の紙面上では情勢調査などで一般的に当選が見込まれる候補者4人(公明石川、自民北川、民主尾立、岡部)*1のうち法人税の引き下げを主張していなかったのは唯一公明党の石川候補のみ(誤りですが)、ということになってしまいます、これだと法人税引き下げに反感を持っている有権者からすれば当選が見込まれる候補者の中では唯一石川候補のみが正義の味方ということになってしまいます(誤りでしたが)、後に訂正が出ているとはいえ8日の紙面を見る限りにおいてはそれを信用するしか仕方が無いわけです。
また9日の朝日紙面の参院選終盤情勢調査では大阪選挙区についてこう書かれていました、
「序盤で有利だった状況の岡部、やや優位だった石川、北川を尾立が追い上げ、4人が競い合う横並びの展開だ。
岡部は民主支持層で3割台の支持にとどまるが、知名度を生かし、無党派層からの支持は他候補を上回る。20代の支持が厚い。石川は公明支持層のほとんどを固め、女性からの支持が厚めだ。組織固めに力を入れる北川は自民支持層の8割を固めた。60台以上から比較的支持を得ている。
民主の支持団体や地元議員の支援を受ける尾立は、民主支持層の半数近くまで支持を伸ばした。ただ無党派層の支持は1割程度にとどまり、浸透しきれていない。
清水は共産支持層をほぼ固めたものの、苦しい戦い。川平は、頼みの無党派層で1割強の支持にとどまり、引き離されている。大川、山分、浜野、深田は勢いが見られない。」
と、こんな具合です。
それでは結果はどうだったでしょうか。
石川 博崇    864,278 公明 新 〈元〉外務省職員
北川 イッセイ 706,986 自民 現 〈元〉防衛政務官
尾立 源幸    698,933 民主 現 公認会計士
岡部 まり    617,932 民主 新 タレント
川平 泰三 389,445 みんな 新 〈元〉百貨店部長
清水 忠史 366,105 共産 新 〈元〉大阪市
山分 ネルソン祥興 106,038 改革 新 医師
大川 朗子 87,858 社民 新 司法書士
浜野 夕希子 51,527 諸派 新 創新党政策委員
深田 敏子 21,027 幸福 新 党府役員
こうなりました、朝日新聞の情勢調査によれば一番有利なような表現だった岡部候補が落選ということになってしまいました、トップの石川候補とは25万票差、情勢で言っていることとは余りに違いすぎます、これはどういうことかと考えてみると、もちろん岡部候補は無党派票が頼りです、その無党派は、その中でも岡部候補に入れるような民主寄りな無党派層は民主のどちらの候補に入れるかの票割を自分で考えなければなりません、そういったときに唯一頼りになる情勢調査がこんなにも精度の悪いものであれば何を信用していいかわからなくなります、特に今回の場合など組織票をより持たないだろう岡部候補にとって有利でも無かったのに意図的有利情報など出されてしまってはそのダメージはさぞ大きかったことでしょう、まあこれに関しては岡部候補に23万票も差をつけられた川平候補を岡部候補より有利に見立てていた読売新聞もどうかと思いますが。
これらのことからわかるのは、一般的には民主党支持層の方がより」多く購読していると思われる朝日新聞は、実際にはその購読者の期待には全く応えず、この重要な局面においても自公に有利になるようにねじまがった報道をしていたということです、もっともマスコミが主観的な論説や取材で何を書こうがそれは編集権や報道の自由などということで批判しきれない部分もあるかとは思いますが、今回のように客観的データに手を加えて自らに有利なように情勢を誘導する、などということまでするのはやめてもらいたいものです*2
しかしこの件も民主がもうちょっと票を取っていればこの説にももっと迫力が出たんですけどね、そりゃあんな増税発言ばっかり繰り返していたら票もどんどん逃げますよ、抱きつきとか言っていましたが与党の発言と野党のとでは全然重みが違うんですよ、どこまで菅さんは野党気分なんでしょうかね。

*1:読売新聞情勢調査によればみんな川平も有力ということでした、もちろん川平候補も法人税引き下げに賛成

*2:例えばほんの一時期、総理になって欲しい政治家に民主前原氏が急浮上、なんて報道がありましたがこれは100%ウソと断言できます、別にその当時特に目立ったこともしていなかったですし、そういう要素が全く見当たりませんでしたから、勘違いさせて何か騒ぎを起こさせようという意図が見え見えでした。