大阪交通ニュース(はてなブログ版)

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自らわざわざ退路を断ってまで原子力の道を突き進む関西電力

今晩(27日)のNHKの大阪ローカルニュースで橋下大阪府知事のこのような発言が伝えられました、

関西で原発の新規建設 中止を
http://www.nhk.or.jp/lnews/osaka/2005531961.html
大阪府橋下知事東京電力福島第一原子力発電所の事故で大きな被害が出ていることなどを受けて、今後、関西での新たな原子力発電所の建設を中止し、すでに建設した原発の延長もやめるべきだという考えを示しました。
東京電力福島第一原子力発電所の事故では多くの住民が避難を余儀なくされているほか、農業や漁業、さらには風評被害など様々な分野で被害や影響が全国に広がっています。
橋下知事は27日の記者会見で、これに関連し、今後の原子力発電所のあり方について「関西では、新規の原発はやらない。延長もしないという目標を立てて供給と消費の双方からそのために何をしなければいけないか考えるべきだ」と述べました。
そのうえで橋下知事は、代替エネルギーの確保や節電目標など、具体的な影響や必要な対策を精査するよう関係部局に指示し、28日開かれる関西広域連合の委員会でも各府県の知事に新規の原子力発電所の建設中止を提案することを明らかにしました。
橋下知事は「産業や都市の魅力を阻害せずに達成できる目標を立ててみて無理なら原発は、必要ということになるが、原発を1基止めるのに何が必要か、立ち止まって考えてみることが大事だ」と話しています。

04月27日 20時38分

これ以上の原発拡大にノーを唱えたこの姿勢、支持したいところです、願わくば後になってから電力業界や原子力村に丸め込まれてコロッと態度を変えるなんてことはないようにしてほしいものです。
ところがこの直後、関西電力社長の発言のニュースがありました、現在点検停止中の3基の原発(そのうち美浜1号は運転開始41年、高浜1号は運転開始37年と老朽化が心配されるものです)の再開が遅れるようなら電力供給に不備をきたすと言うのです(ネット上にはそれらしいタイトルの記事はありましたが、内容が違うものになっています)、

”電力不足になるおそれも”
http://www.nhk.or.jp/lnews/osaka/2005043091.html

まさに橋下発言を牽制するかのような脅し発言と言えるでしょう。
ところが一方、関西電力は最近やたら火力発電所を閉鎖しているのです、
春日出火力発電所 2001年廃止 1963年建て替え
高砂石油火力発電所 2006年廃止 運転開始は1971年(美浜1号機の翌年)
大阪発電所 2000年廃止 運転開始は1972年(美浜2号機と同じ)
尼崎第三火力発電所 2001年廃止 1963年運転開始
尼崎東火力発電所 2001年廃止 1964年運転開始
多奈川火力発電所 2001年廃止 1956年運転開始 
老朽化及びトラブル続きの美浜原発よりも新しいものまで含めてどんどん廃止しているのです、たとえ原発停止によって電力不足が起こったとしてもそれは関西電力が自ら招いたものと言えるでしょう、わざわざ退路を断ってまで関西電力原子力依存度を高めたいようです。