大阪交通ニュース(はてなブログ版)

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インチキじみた数字しか出さずに自転車に対するネガティブキャンペーンばかり繰り返すマスコミ

読売新聞WEBサイト、YOMIURI ONLINE関西発(関西ローカル?)コーナーにこのような自転車叩き記事が載りました。

自転車事故、10年で4倍 賠償も高額化「保険義務付けを」
http://osaka.yomiuri.co.jp/e-news/20101211-OYO1T00429.htm?from=newslist
不況やエコブームで自転車の利用者が増えたのに伴い、自転車同士や歩行者との事故が、10年前の4倍に急増している。死亡事故を巡る民事訴訟で、自転車側が約5000万円の損害賠償を命じられるなど賠償額は高額化しているが、損害保険に加入している自転車ユーザーは少ない。専門家は「損害保険の加入義務化や自転車専用道路の整備などが急務」と指摘する。

 自転車メーカーなどでつくる自転車協会によると、全国の自転車保有台数は2008年3月現在、6910万台で、9年間で480万台増加。警察庁の統計では09年の自転車と歩行者の事故は2934件、自転車同士は3909件で、ともに10年間で4倍に増えた。

 これに伴い、損害賠償請求訴訟も増加。15歳の男子中学生の自転車が夜間、歩行中の62歳男性と衝突し、男性が死亡した事故で、07年7月の大阪地裁判決は、中学生が無灯火だったことなどを挙げ、男性側の過失を0%と判断。中学生に請求通り3000万円の支払いを命じた。信号無視の自転車が横断歩道を歩行中の女性にぶつかり女性が死亡したケースで東京地裁が約5400万円の支払いを命じた例もある。

 自転車は道交法上、「車両」で、車道走行が原則。3月以下の懲役または罰金5万円以下の罰則もある。08年6月施行の改正法で、例外として、13歳未満や70歳以上、身体障害者は歩道を走行できるとした。

 歩道上の事故は原則、自転車側に責任を負わせるべきだとの意見が多く、交通事故の民事訴訟に詳しい岸郁子弁護士(第二東京弁護士会)は「自転車と歩行者の事故では最近、自転車側の過失がより厳しく問われる傾向にある」と話す。

 自転車事故に備える保険としては、自動車保険などの特約として付けられる「個人賠償責任保険」が一般的だが、未加入者も多い。ほかに、財団法人・日本交通管理技術協会が安全性を認定した自転車につけられる「TSマーク」の付帯保険(限度額2000万円)もあるが、有効期間は1年間で、毎年1000〜2000円程度の点検費用も含めた手数料がかかり、加入率はわずか2%という。

 全国交通事故遺族の会の戸川孝仁副会長は「賠償請求訴訟に勝っても、相手が保険未加入で支払ってもらえない例もある。被害者保護のため、国は、自動車損害賠償責任保険自賠責)と同様、自転車にも保険加入を義務付ける一方、自転車専用道路を整備するなど安全対策を積極的に進めるべきだ」と話している。

(2010年12月11日 読売新聞)

またしつこく自転車の対歩行者事故件数のみばかりをとりあげて自転車の加害性を強調することばかりやっています、まず事故件数などといっても警察の胸先三寸である程度は数字の操作が出来るものですし、それに交通安全白書を見ても自動車、バイクの対歩行者事故件数のみならず、状態別事故件数というものも出ていないのです、これはどういうことかと言えば歩行者の事故件数総数もわからないということであり、歩行者の事故総数中における自転車事故件数もわからないということなのです、要は自転車の対歩行者事故件数が増えているといってもそれが歩行者被害事故総数における割合がどの程度のものになっているか全くわからない、もしくはわざとわからないような数字の出し方をしてきているということなのです、交通安全白書には状態別死傷者の数は載っています、ちょっとでも客観的な報道をしているという自覚があるのなら自転車加害事故の全体の中での位置付け、深刻さが正確にわかるように、自動車、バイクの対歩行者事故件数あるいは歩行者の対自転車事故での死傷者数という数字も隠蔽すること無くちゃんと出してきて欲しいものです。

歩道上の事故は原則、自転車側に責任を負わせるべきだとの意見が多く、交通事故の民事訴訟に詳しい岸郁子弁護士(第二東京弁護士会)は「自転車と歩行者の事故では最近、自転車側の過失がより厳しく問われる傾向にある」と話す。

「最近、自転車側の過失がより厳しく問われる傾向にある」って正に最近の自転車叩き報道がそういう司法判断の傾向を助長しているってところじゃないのでしょうか、自転車加害の対歩行者という局面の事故ばかりどれだけ最近問題視され大きく取り上げられてきたことか、挙句の果てに保険加入を義務付けろなどと、インチキじみた数字しか出さず印象操作じみたことしかしないマスコミがそういう強圧管理的な政策を提言してくるのだからうんざりします、そういう議論を始めるのなら先ずちゃんとした数字を出して、公平な議論が出来るようにしてからにしてもらいたいものです。