大阪交通ニュース(はてなブログ版)

交通弱者のためのニュースを追求します、あとコメントは承認制にしています。はてなダイアリーhttp://d.hatena.ne.jp/delalte/より移転しました。

凶暴ドライバーを生み出すマスコミの報道

日経新聞が「自転車 快走の条件」とか銘打って夕刊において自転車叩き連載をしています、まず題名がやな感じですね、条件って、自転車が走るのを許す為に様々な条件をオレ様(経済界)が科してやるといったところでしょうか?嫌な感じですね、どんどん難癖を付けては窮屈な枠をはめようとしてきます。
内容はどうでしょうか、10日付けの紙面にはこうあります、

法律が「自転車は車両」と決めても、自転車に乗って車の立場と歩行者の立場を自分に都合よく使い分けていない人はまずいないだろう。日本はそんな無勝手流が通じる「怪しい楽園」(山中教授)なのだ。

どこが悪いのでしょうか?車道が路肩駐車などで危険な状態であれば歩道を使い、歩道が混雑していれば車道を使う、道路の空いている方を有効使用出来ていいじゃないですか、自転車が自由に走り回るのを眺めて羨ましく妬ましいのでしょうか?この連載でも9日付の初回の分でまず「自転車は車道が原則」などと原則論を振りかざしてきています、自転車が野放図だと批判するのなら走行車線だけでなく路側帯をも路上駐車で占有してくる自動車の方も何とかして欲しいものですけど、何だか歩行者のことなどは単なる後付の理由で、とにかく自転車に窮屈な枠を科して迫害してやろうという意図ばかりが見えてくる感じがします、何しろ自動車加害の分については完全黙殺を続けているわけですから。
13日付けの紙面にはこうあります、

商店街や住宅地の信号機の無い交差点。一時停止しなければならないのに、7割の自転車が停止どころか徐行もしていない。
沼田教授は「自転車でも歩いているときと同じ意識しか持っていない。歩行者なら止まらなくても左右を見ることが出来るが自転車は左右確認をしている間に小さい交差点なら真ん中くらいまで進んでしまう。大変危険です。」と話す。

何だか自転車ばかりが一時停止を怠っているような書き方ですが、車はどうなのでしょうか?私は脇道から急に出てきたような車にヒヤッとした経験など何度でもあります、

歩行者なら止まらなくても左右を見ることが出来るが自転車は左右確認をしている間に小さい交差点なら真ん中くらいまで進んでしまう。大変危険です。

とありますが車にはもっとそのことが言えるわけで、なのに車の方は今まで一切取り上げられたことは無いまま自転車のことばかり槍玉に挙げられるのは極めてバランスに欠いた報道姿勢であると思います。
またこの日の記事の最後にはこうあります、

自転車が歩道を走るときの歩行者の心理的な負担についての実験も沼田研究室は行っている。分かったのは、ハンドルの端と歩行者の間が80センチより狭くなったとき、自転車の時速が20キロを超えたときに「怖い」と思う歩行者が急激に増えること。後ろから急に追い抜かれて視界に入ってくることが、歩行者には一番不快だという結果も出た。
研究に携わった大学院生の紫藤聖也さんは「自転車が通行できる歩道でも、歩行者と自転車との距離を80センチ以上とる構造にしたり、自転車の速度を制限したりすることを考える必要がある」と話している。

また出ました、各マスコミが自転車迫害をする為に集中的に取り上げてくる歩道の自転車問題です、80センチとか時速20キロとか、これは歩道も無いような狭い道での対自動車の問題でも全く同じことが言えますし、そちらの方が多数の死亡事故も発生してよっぽど危険で重大な問題なのですが、マスコミは全くといっていいほど取り上げてくれません、それどころかそういった狭い道においてドライバー達はこのようなことまでしているのです、

交通トラブル、ゴルフクラブで殴って失明…傷害容疑で土木作業員逮捕 日高
http://sankei.jp.msn.com/region/kanto/saitama/101202/stm1012022024008-n1.htm
交通トラブルからゴルフクラブのようなもので通行人を殴り失明させたなどとして、埼玉県警飯能署は2日、傷害の疑いで、日高市原宿、土木作業員、森田実容疑者(49)を逮捕した。同容疑者は同署の調べに対し、「知らない」などと容疑を否認している。

 飯能署の調べでは、森田容疑者は9月6日午後11時40分ごろ、日高市原宿の市道で、交通トラブルとなった49歳と55歳の男性をゴルフクラブのようなもので殴り、それぞれ右目失明や鼻骨骨折などの重傷を負わせた疑いが持たれている。

 飯能署によると、現場は幅4メートル弱の道路で、森田容疑者は車を運転。男性2人は兄弟で、道の真ん中を歩いていたところ、トラブルになった。同容疑者の側には複数の人物がおり、同署は共犯者がいる可能性もあるとみて調べている。


堺・男性傷害致死:通行巡りトラブル、男に懲役4年判決−−地裁支部 /大阪
http://mainichi.jp/area/osaka/archive/news/2010/12/08/20101208ddlk27040332000c.html
乗用車を運転中、路上で飼い犬のフンを処理していた男性(当時69歳)と通行トラブルになり、突き飛ばして死なせたとして、傷害致死罪に問われた堺市南区、事務員、吉田満被告(62)に、大阪地裁堺支部(石川恭司裁判長)は7日、懲役4年(求刑・懲役5年6月)の実刑判決を言い渡した。【山田英之】

自転車の危険ばかり言い立てる一方、車を運転していればどんな横暴なことをしていても問題視されず、挙句の果てにこのようなひどい暴行事件まで起こしてもローカル枠に単発で取り上げられるだけに終わってしまう、正にこういった自動車の側はどんなひどいことをしても治外法権で黙殺するといった差別的報道姿勢がこのような凶暴ドライバーを生み出したと言えるでしょう。