大阪交通ニュース(はてなブログ版)

交通弱者のためのニュースを追求します、あとコメントは承認制にしています。はてなダイアリーhttp://d.hatena.ne.jp/delalte/より移転しました。

そして車のスピード違反は容認される

今日も自転車の重体事故が起こったことにかこつけてよみうりテレビ夕方ワイド(関西ローカル)と日テレ夕方ニュース(全国枠)において自転車叩きが展開されました、車が人を一方的に撥ね殺しても、たとえそれが飲酒運転であったり、ひき逃げであったりしても被害者が一人だけなら全然取り上げないくせに、あまりにも分かりやすい報道姿勢ですね。
ところで大阪ではこんなニュースがありました、

被害者が信号無視「運転過失ない」 死亡事故で無罪判決 大阪地裁
http://sankei.jp.msn.com/region/news/110215/osk11021519200022-n1.htm
 大阪市内で青信号の交差点を乗用車で走行中、横断歩道を自転車で渡ってきた男性=当時(64)=をはねて死亡させたとして自動車運転過失致死罪に問われた無職の男性被告(43)に、大阪地裁は15日、「運転の注意義務を怠ったとはいえず過失はない」として無罪判決を言い渡した。求刑は懲役1年8月だった。

 検察側は、被告が法定速度を約20キロ超える時速約80キロで走行し安全確認を怠ったと主張したが、水島和男裁判長は判決理由で「法定速度を守ったとしても信号無視をした被害者を予測できたわけではなく、事故を回避できたとはいえない」と述べた。

 被告は平成20年11月、大阪市東住吉区の交差点で、信号を無視した男性をはねて死亡させ、自動車運転過失致死と道交法違反の疑いで逮捕された。道交法違反罪では懲役1年2月の実刑判決が確定している。

加害者が速度違反の時速80キロ走行をしていたこと(この部分産経のみ)や、見通しの悪い(この部分は朝日のみ)のに特段減速や注意をしなかった(少なくとも記事ではそうは書かれていない)ことは全然問題視されず、被害者側の信号無視のみの責任が問われたというわけです、まあ何といってもマスコミの報道ぶりは、
自転車の信号無視>>>>>>>>車のスピード違反、注意義務
ですからね、この判決もこういったマスコミの作り出した流れに乗っかったものなのでしょう、これによって車が速度違反をした上見通しの悪い場所でも注意義務を払わないことは何ら問題ないこととされ、容認され、街にはびこってもいいということです、他にも「運転手が認知出来なかったからひき逃げは無罪ね」という判決も多発しています、人を轢いても気付かないくらいの大型車に乗っているのならより一層の注意義務が科されるべきだと思うのですが、交通弱者に責任が負わされる一方、車の側はどんどん免責される、これがマスコミの報道の成果ということですね。