NHK大阪の昼のローカル番組、「ぐるっと関西、おひるまえ」にて少し前から断続的に「あぶない自転車運動」なるものをやっています。内容はといえば、アイドルグループNMB48のメンバーが出てきて、自転車のことについて色々話しているみたいなのですが、先週木曜日にやっていた内容については納得いかないものがありました。自転車の行為について禁じられているものをクイズ形式で紹介ということでしたが、３番目の併走ということについてはまあいいでしょう。しかし、最初のスマホながら運転、２番目の歩行者にベルを鳴らす行為、ということについてはどうでしょう。自転車のスマホながら運転についてはこれまで散々マスコミに取り上げられてきました、確かにそれは危険なことなのですが、一方で車のその行為についてはマスコミは一切無視、見て見ぬふりを続け問題視されないまま、それがポケモンGOながら運転で死亡事故が続発という事態を引き起こしたのです。NHK大阪は過去にはスマホながら運転も含め、自転車を追及することは何回もやっていますが、一方車についてはさほど取り上げていたという記憶もありません。車について追求するという責任も果たさないうちに、また自転車の追及を始めるということについては疑問を抱かざるはおえません。そして次のベルについてはもっとひどいです、確かに自転車が歩行者にベルを鳴らすという行為については横柄という一面もあるでしょう、しかしもっと暴力的な自動車のクラクションについてはどうですか、歩道もないような狭い道でもちょっと真ん中気味に歩いていたりだとか、対向から自転車や歩行者がやってきているので自分の自転車を真ん中寄りに寄せた時とか、そういうどうしようもない時でも全てとはいいませんが、乱暴なドライバーはすかさずクラクションを鳴らしてきます。ひどいのになると、ただ渋滞しているだけなのに腹立ち紛れにクラクションを鳴らしまくるトラックもいます。そしてそれを問題視する報道は、NHK大阪はおろか、全てのマスコミを通じて少なくとも問題視する報道は、私の知る限りこの１０年間ゼロです。そういうドライバーの横暴さの果てに起こった事件がこれです。
交通トラブルで傷害致死、懲役８年判決 岐阜地裁
http://www.asahi.com/articles/ASJC15FY6JC1OHGB00S.html
昨年１２月岐阜県多治見市で、車に乗った男らが進路をめぐるトラブルの末、歩行者を暴行死させる、しかも被告は格闘技経験があり、飲酒もしていたとのことです。酷い事件ですね。この事件からして掲載があったのは朝日新聞のウエブサイトのみで、朝日新聞大阪版を含む他のマスコミでは全然報じられていません。このように殺人事件まで引き起こすドライバーの横暴については一切黙殺、容認して横行させたまま、自転車のベルばかりを問題視するという報道姿勢は到底納得出来るものではありません。
