大阪交通ニュース(はてなブログ版)

交通弱者のためのニュースを追求します、あとコメントは承認制にしています。はてなダイアリーhttp://d.hatena.ne.jp/delalte/より移転しました。

珍しく車の危険性について特集するも、やっぱり朝日

朝日新聞にて、2月19日から26日まで計7回、「小さないのち、道に潜む危険」と題して主に子供の交通事故の危険について特集がありました。珍しいですね、朝日新聞といえばこれまでテレビなどで大きく報じられている交通事故ニュースでも最小ベタ記事止まり、最悪まったく無視ということも度々ある、車の危険ということに関しては極力報じないところですから。24日掲載の連載5回目、タレント風見しんごさんの娘の件などまさにそれで、当時ワイドショーでも大きく報じられていたというのに、私の見ていた朝日新聞の大阪版は頑として無視でしたから。スクールゾーン無視の件も私の知る限りこの10年は見たことがありません*1。それも合わせてやっと紙面に載る時が来たかと感慨深い限りですね。
しかしこの特集、20日掲載の連載2回目では信号の長さに耐えかねて違反をする自転車の高校生を叩いています。終わってみればこの特集、他は全て「小さないのち」という題名通り小学生以下の子供が犠牲になった件を扱っていて、これだけが高校生というのはかなりアンバランス、無理矢理な感があります。「車叩きばかりはよくない」とか変なバランス感覚を働かせたようにも思えます、他のマスコミもですが、自転車叩きに熱中していた時には車の危害を差し挟むことなど一切なかったではないか、と言いたくもなります。
あと自転車叩きということで言えば25日掲載の連載6回目の方がひどかったです。駐車場にバックで入ろうと曲がってきた大型トラックにはねられた自転車の少女に対して、予見しなかったからなどと批判しているのです。交差点でもないところで、トラックが曲がってくるのを小さい子供に予期しろとか無理があるでしょう。そもそも住宅街の中で、大型トラックがバックで曲がってくるとか、かなり怖くないですか、どう考えても誘導員が必要なケースでしょう。この特集、全体的に車の責任を追及するというよりは、交通弱者側の注意を喚起するという方針が見られたのですが、この回は特に車運用側の責任は全く問わず、自転車の責任を追及するばかりで度が過ぎていましたね、いかに朝日新聞が自転車というものに悪意を持っているかということですね。
あと22日掲載の連載4回目では歩者分離信号を導入すると車の渋滞が長くなる、そこで長野では車列が長くなると車の青信号を長くするとかいう話を肯定的に紹介しています、ちょっと待ってください、それでは歩行者の側はひたすら損ということになるじゃないですか。
この特集、車の危険から小さな子供をいかにして守るかという意図は実にいいものだと思いますが、車の責任はできる限り問わず、一方自転車に対してはひたすら悪意という、なんだかんだ言いながら財界の意向を伺うという朝日らしさが表に出て微妙なものになったという印象ですね。

*1:毎日大阪版では見た記憶もあります。