大阪交通ニュース(はてなブログ版)

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違反行為、車は見逃し自転車は断罪、極めて自分勝手なテレ朝

今日10月1日のテレビ朝日朝のワイドショー番組「羽鳥慎一のモーニングショー」にて、またひどい自転車叩きが20分に渡って展開されていましたね。このコロナ禍で自転車が増えたから危険自転車が増えたなどと、まるで数が増えたから邪魔だという言い草です。VTRではまず自転車が次々に信号無視をしているところが映し出されていたのですが、そこは車との交差が発生しないところなのですね、確かに信号無視はいけないことですが、歩行者の通行が滅多に発生しないところであれば危険なく通行してしまえるということで、信号無視が多発しがちになるということなのでしょう、そこで待ち構えて「違反だ違反だ」と騒ぐのは、罠に掛けている感じがしますね。それならちょっと渋滞したらこのように歩行者妨害、

 

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他にも工業地帯で乱暴に駐車しまくるトラック、商店街の荷出し車など、行くところに行けば幾らでも車の違反の映像を撮れる場所はあります。そして最後にコメンテイターはとにかく自転車は危険だから取り締まれ、ナンバー制にして保険義務化しろなどといつも通り言いたい放題です。危険などといっても、実際の例として出したのは、先月東京で起こった死亡事故、それにはるか昔に起こった高額賠償の例に度々出される事故と、たったの2件だけですね、今日は事故数に関しての具体的な例示もなしでした。稀な例を殊更クローズアップして危険だと言い立てるのは迫害としか言いようがありません。

ところでこの番組、先月の9月16日には危険なバス停、9月25日には危ない交差点、と他の交通問題についても扱っていたのですが、「危険なバス停」においては信号のない交差点においてバスで視界が大きく遮られて安全が確保出来ない状態だったのに徐行しない車、バイク、止まっていたバスがもう動こうとしていたのに強引にスピードを出して追い抜いて行った車、「危ない交差点」においては道路に大きく徐行という表示があるのに、それを無視してスピードを出したまま通行していく車、という明確な車の違法行為がVTRで流されていたのですが、それが違法行為だという指摘は全くなし、取り締まりを強化しろという意見も出ず、ひたすら道路の構造、道路行政の話に持っていきます。自転車の時のとにかく厳罰、取り締まり、規制強化を煽るのとは余りに違いすぎます。今日の放送でも、「危険なバス停」放送でも、共に信号のない横断歩道で危うく歩行者と衝突しそうになる映像があったのですが、今日の放送の自転車の場合は「自転車の危険運転で危うく歩行者が」、そして「危険なバス停」放送の時の車、バイクの場合は「突然出てくる歩行者によく反応した」というナレーションですからね。「危険なバス停」放送においては歩行者の方がもっと気を付けろ」とまで言い出す始末です。そもそもこの番組、6月30日の放送においては飲酒事故による死亡者が年間100人にまで減ったことをもって、「飲酒厳罰化が成功体験になった」「厳罰化によって寛容さ、個人の権利が失われる」「警察の力での抑止に全てをかけるのは問題だ」などと、まるで「年100人にまで減ったからもう十分だろ、これ以上の取り締まりはやめてくれ」と言わんばかりの放送をしているのですね、自転車は1件の加害死亡事故を高く掲げ危険だと煽り立て、一方飲酒事故については年100人犠牲者がいても、十分減った、許容しろというわけです。思えばこの6月30日の放送、あおり運転厳罰化への危惧から飲酒運転取り締まりへの疑義まで40分、その後の自転車叩きまで含めて1時間8分、まさに当事者性をも感じさせられる大した力の入れようでしたね。未だ相当数居る飲酒運転者、もしくは取り締まり強化によって飲酒運転をあきらめざるおえなくなった、そうした鬱憤が感じられるものでした。少なくともそうして飲酒運転取り締まりにははっきり反発を示しておきながら、自転車には殊更厳罰化を主張する、その余りな自分勝手さをテレビ朝日は全く隠しもしなくなりました。