大阪交通ニュース(はてなブログ版)

交通弱者のためのニュースを追求します、あとコメントは承認制にしています。はてなダイアリーhttp://d.hatena.ne.jp/delalte/より移転しました。

揃って弱いものいじめのワイドショー

今日(5月30日)の朝のワイドショー、フジのめざまし8では自転車叩き、テレ朝羽鳥モーニングショーでは電動キックボード叩きがそれぞれ20分に渡り繰り広げられていましたね。まずはフジのめざまし8、冒頭では信号無視だと自転車の人が警察に警告を与えられる場面が映し出されます、しかしそこは歩行者用の信号は青なのですね、そこでそのまま左折した自転車に警告が与えられていたのですが、これはどうなのでしょうかね、ふつうこういう場面では自転車は歩行者用信号に従うのが普通ではないでしょうか、

実際これは大阪なのですが、信号がこのようになっているところはありますし。それにこうしたところで車用信号に従うとなると、直進の時に左折車で危険なことになると思うのですが。過去には東京の歩道も全然ない住宅街の狭い道で、しきりに警察が自転車に端に寄るよう指導しているニュース映像を見たことがあります、そんなことさせたら脇道との余裕がなくなってより危険なことになるだけでしょう。どうも政治からの圧力を受けた警視庁が、説明もろくにないまま無理目な取り締まりをしている印象があります。次には自転車が交差点の停止線をオーバーして止まっているところが槍玉に上げられますが、そこの横では観光バスがでかい図体で路肩で完全に停止線オーバーをしているのですね、横断歩道すぐそばでの駐停車の方が重違反のはずなのですが、車の違反は都合よく目に入らないのですね、というかそれだけではなく、そのでかい図体の観光バスが、駐車か停車かもわかりませんが、路肩を完全に占拠しているからその自転車は前にでも出るしかなかったのでは。どうしようもない局面で仕方なく取った行動をあげつらう、もはや迫害と言ってもいいものですね。そして今度は高山俊吉弁護士が出てきて、ひねくり出してきたような解釈を振り回しあれも禁止、これも禁止と畳みかけます。この人物、前にも言及していますがとんでもないですからね、かつて「速度違反取り締まりへの挑戦ー悪名高きネズミ捕り粉砕のテクニック」という著書を出しています。速度違反取り締まりにはこの国のマスコミはしきりに難癖を付け続け、警察の取り締まりを委縮させ、ついには形骸化させてしまいましたが、まさしくこの人物はそうさせた勢力の一翼なわけですね。それだけではなく、この人物は飲酒取り締まりにもケチを付け始めます。

delalte.hatenablog.com

重大事故に直結するような車のスピード違反、飲酒運転取り締まりよりも自転車のささいな違反を取り締まれ、というのがこの人物の主張なわけで、それはそのままマスコミの報道姿勢そのままなのですが、この人物の起用はもはやそうした主張を隠しもしなくなったということなのでしょう。

そして同じ日の裏番組テレビ朝日羽鳥慎一モーニングショーでは電動キックボード叩きが同じく20分に渡り繰り広げられていました。まずは冒頭、電動キックボードが禁止されている高速道路を走行している様が映し出されます、同じくこれを放送したTBSひるおびを見た時にも思ったことなのですが、これは誤って進入してしまうような道路構造に問題があるのではないか、これをもって電動キックボード粗暴運転というのは違うのではないか、ということです。車はあからさまに一時停止を無視して事故まで起こしても「道路のせい」にしようとするのに、電動キックボードだと叩きの材料、あまりに差別的ですね。次は車道で転倒した電動キックボードが後続の車にはねられる様子が映し出されます、原因として路面がデコボコしていることが指摘されるのですが、これだと電動キックボード側が悪いことになりませんね、道路の瑕疵が原因です、まさしく道路のせいですね。むしろ後続の車が車間を詰め過ぎの方が問題でしょう。そしてコメンテイター達は揃って「規制緩和したのは間違いだった」ととにかく全否定、存在そのものを全否定という調子です。玉川徹氏はいつも通り積極的に自転車も巻き添えにしていく形で、歩行者の安全をだしにして「なんで歩道走行を許可したのかわからない」と言い立てます。それはもうこの放送内に答えが出ているじゃないですか、道路状況や安全を確保しない車の運転(他にも全然車間を空けずに後ろから圧迫をかけているドラレコ映像を見たことがあります)、そして自転車問題でもそうですが、マスコミが揃いも揃って捨象する路肩を埋め尽くす路上駐車、によって、歩道走行でもしなければ到底安全が確保できる状況ではないのでしょう。玉川徹氏は毎度歩行者の安全を錦の御旗に自転車や電動キックボードを責め立てますが、この番組、数の多い歩行者が歩道に収まり切れずに車道に出てきたら、途端に一変糾弾を始めますからね。そもそもテレ朝自体が歩行者妨害行為の常習犯ですから。

delalte.hatenablog.comスポンサーである車産業の意を受け、またそれぞれが高給をもって車利用者であるマスコミ構成員自身の意向で、車はいかに酷い運転で人を殺し続けても極力隠蔽、そして取り締まりリソースをそちらに向けさせようと自転車などの弱者攻撃には積極的。これはこの国全てのマスコミの特徴ですが、一番節操もなくそれを行う尖兵がワイドショー番組といったところですね。