大阪交通ニュース(はてなブログ版)

交通弱者のためのニュースを追求します、あとコメントは承認制にしています。はてなダイアリーhttp://d.hatena.ne.jp/delalte/より移転しました。

正義の名の下行われる児童虐待

何やらこのような記事がでています、

橋下知事「中学給食は学力と体力の向上に直結」補助金表明 実施率最下位の大阪
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110127/lcl11012712570028-n1.htm

今まで中学では給食がほとんど行われていなかった大阪においても給食を実施していこうというのです、このニュースを見て私は小学校の給食で嫌いな物を無理矢理食べさせられたり、食えなかったが故に昼休み中も残されてたりしたような嫌な記憶が蘇ってきました、確かに給食は貧困家庭の子供の栄養補給に役立つのかもしれませんし、児童の食習慣の改善にも役立つのかもしれません、児童に嫌な物でも食べさせるということにもその児童の栄養状態、生活環境を改善するという正義があるのかもしれません、しかし私がかつてその給食で散々嫌な思いをしてきたというのも事実であり、今でもそうした教育をしているのならばそうした思いをしている子供が今もきっといるはずです、しかしこのことを訴えようとしても『嫌な物でも食べさせるのが教育』という正義の壁に立ちふさがれロクに訴えることすら出来ない状況です、他にも私は小学生低学年の頃からプールで無理矢理泳ぐことが出来るように強制させられ、何度も溺れそうになりました、あまり大きく取り上げられませんが水泳の授業中に児童が水死という事故もちょくちょく起こっているのです、何といっても腹立たしく問題なのはこれらは何の役にも立たない無駄な努力だということです、私も死ぬような思いをして一応25メートルくらいは泳げるようにはなりましたが、みっともない泳ぎ方でやっとこさというものであり、とても人前でそういった姿を見せたくなるようなものではありません、それよりみっともない姿を級友に曝し続け、自尊心を傷つけられ、クラス内での地位低下を引き起こす弊害の方がよっぽど大きいです、元々水泳などは苦手で嫌いなわけであり、何ら自分から選択したというわけでもありません、で、それで得られる利益も成果も何も無いというのですから全くもっての報われない苦行です、そして死ぬような思いをして我慢できなくなっても訴えるところはどこにもありません、何といっても子供の好き嫌いを無くすことや、泳げるようにすることは正義の行いなのですから、日本ユニセフ*1も何もしてくれません、そして正義に裏打ちされた措置の方が往々にして過酷なものになりがちなのです、子供の好き嫌いを無くすとか泳げるようにするだとかは本当に子供のためを思っての行いなのでしょうか?ただ『少年にはとにかく厳罰を!』という処罰感情にも通底した加虐的満足感を大人の側にもたらす為だけに子供にいたずらに役にも立たない無駄な試練を与えているだけの話ではないのでしょうか?考えてみれば給食費の不払い騒動というのも子供の為に給食を拒否しようという親の側からの動きを封じるという意味もありそうです、給食というものを『子供の好き嫌いを無くす』という大人の加虐的正義感*2を満たす為の道具には使われないようにしてほしいものです。

*1:鍛えるという正義の為に多くの児童が犠牲になっている柔道事故の問題に対して日本ユニセフが何らかの動きを見せているといった話は一向に聞きません、もっと言えばイランでイスラムの正義の為に少女が死刑になった件に関しても盛んに抗議の声をあげていたのはもっぱらアムネスティであり、ユニセフが何かしたという話は一切聞かないままでした。

*2:『学力と体力の向上に直結』って、橋下知事にもそうした傾向があるようです。