大阪交通ニュース(はてなブログ版)

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セーフティネットを潰しているのはマスコミ

大阪市長選の時には、各マスコミが「争点はこれだ!」という感じでNHK大阪も含め、まるで各局持ち回りというかのように毎日のように夕方ニュースで大々的に生活保護の不正受給などの問題が取り上げられていたものです*1。これは最初から全方位に対して酷薄な橋下候補と違い、柔和で温厚で慈悲深いイメージを売りにしなければいけない平松候補にとっての格好なネガティブキャンペーンになりましたね、こと生活保護問題に関しては平松候補も酷薄なことしか言ってきませんでしたから。それはともかく選挙期間中にわざわざこの問題を取り上げるなどというのは、それこそこの生活保護の問題に酷薄でない政策を打ち出そうものならすかさずマスコミが何か問題であるような取り上げ方をし、選挙に影響を及ぼそうと手ぐすねをひいていると思われても仕方がありませんし、実際にそうなのでしょう。例えば法務大臣が替わる度にマスコミは死刑執行に対して言質を取ろうとし、消極的な発言をしようものならさも大問題であるかのように騒ぎ立てることによって、死刑存置に向けて露骨に圧力をかけているわけですが、それと同様に大阪市長選では生活保護に酷薄策を取るように候補者に対して圧力をかけていたと言えるでしょう。
増税によって再分配機能を、などと言っても、いざ再分配で給付しようという段になるとマスコミはバラマキなどと言ってケチを付けてきます、子ども手当てに対する大ネガティブキャンペーンは記憶に新しいところですし、今また新たに持ち上がった最低保障年金についても負担を理由に早めに潰そうとしています、そして労働の義務とかいうきれいごとをお題目に官僚達が中抜き出来る職業訓練などに予算がつぎ込まれていき、実際の再分配にはなかなか回らないというわけです、誰もがこんな欺瞞に気付いているからこそ大きな政府論は人気が無く、仕方なく小さな政府論を支持せざるおえない状況に追い込まれているのでしょう。
そして何故マスコミがこと再分配、セーフティネットとなると目の敵にし、先回りまでして早めに潰そうとしているかですが、官僚の中抜きに貢献するなどというのはあくまで枝葉であり、結局は労働力を安く買い叩きたいという経済界の要望に沿ったものなのでしょう、そんなさもしい経済界の欲に応えてきた結果、中間層が細ってきて、どうしようもない経済縮小というしっぺがえしを今喰らっているところなのでしょう。

*1:一方知事選の方はまるで隠されていると言っていいくらいにほとんど報道がありませんでした。