「これね、こんなメールでやってること民間でありますよ、理不尽なことで怒られることなど生きててなんぼでもありますよ、これ送ってきた人、今までどーーんなゆるいとこで生きてきたのか!私はそっちのほうにびっくりしますよ!理不尽なことでどんだけ怒られたか。」
これは昨日のよみうりテレビ、関西ローカルワイドショー番組ten!にてお笑いタレントの千原せいじ氏の維新の議員を告発した市職員に対するコメントです、声を荒げてまさに罵倒という感じでした、
「民間(=社会一般)では理不尽なことなど溢れているのだから、それに文句を言ったりするのは甘え。」
という、まさにブラック企業の論理ですね、理不尽が常識などと言い切ってしまえば法の存在する余地は無くなってしまいます、こうした言説が跋扈している状況では労基所も違反の摘発には消極的になろうというものです。
今回のこの件、これは別にこの市職員側が自ら発表したというわけではなく、市長の側からの発表なわけですね、そうしてみると、自らの意に沿うような発言をするコメンテイターにこうしてテレビで罵倒させることによって、維新の会に逆らうとどうなるのか思い知らしている、とも思えますね。
それにしても民主党の国会議員や大臣に対しては細かな不手際までも批判していたであろう面々が、こと維新の会議員に関しては、
「勉強していなかったといっても、それをすることによってしがらみにとらわれることもある、若いのだからこれから常識も学んでいけばいい。素早い対応の橋下市長は素晴らしい。」(妹尾和夫氏)
こうした全面的擁護、賞賛ぶりです、こうしたことの積み重ねが橋下人気、および選挙での維新の会の強さにつながっているのでしょうね。
あと、確かにお笑い界といえば上下関係は厳しいといいますし、今は謹慎しているある大物の暴力沙汰なども洩れ伝わってくるところです、お笑い界というのは見た目の華やかなイメージとは違い、中では数々の理不尽がまかり通る大変な世界で、千原せいじ氏もその中から苦労してのし上がってこられたのでしょう、だからといってその中の理不尽さを、さも当然の常識のように外に向かって堂々と説教的に語られたりすると、いささかうんざりしてしまうところです、ブラック企業的な価値観を押し付けられる、と思ってしまってはもはやお笑いも楽しめません、結局こうしたことの積み重ねで花月は各地で閉館のニュースが目立ち、ワッハ上方も立ち行かなくなったのでしょう*1。