大阪交通ニュース(はてなブログ版)

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がれき問題について。

いわゆる「がれき」の問題ですが、本当に政府の言うように放射能の問題が無いということであれば、わざわざ輸送の手間をかけて広域処理などという事はせずとも、ゆっくりとでも現地で処理していけばいいだけの話であって、そして広域処理をしてでもがれきの整理を急がなければならない理由というのもいまいち見えてこない感じです。
一方それに反対する側からは、
原発被災地で放射能由来の病状がそこでだけ高くなり、原発事故による放射能被害というものが明らかに証明されることを防ぐ為に、がれきの広域処理によって放射能を全国に拡散させるという企みだ!」
という反論がなされているわけですが、あのいい加減な原子力村のこれまでの説明や、それを鵜呑みにしてそのまま垂れ流してきたマスコミの惨状を見た後では、私もこの一見荒唐無稽でヒステリックとも言える反対派論理も完全に否定し切れず、がれきの受け入れに関してはいささかの不安を持ってしまうところです。
「被災地では白血病死が多発している!」
などと、少し前までは急進的な反原発派がしきりに主張しており、それはデマだ!とか、被災地差別を助長するだけだ!などという激しい批判にさらされ今ではあまりそういうことも聞かれなくなったわけですが、この激しい批判というものも差別云々はともかくとして、デマだ、そんなに早く白血病などは発病しない、白血病が多発しているなんて情報は無い、などと言われても、実はまだ解明されていない放射能由来で白血病に至るプロセスがあるのかもしれませんし、原子力村の圧力によってそうした研究は妨げられているのかもしれません、また白血病多発は無いなどと言われても、ただ無いと言われるだけでは、それはただ隠されているのかもしれません、この不安を払拭するには被災地の白血病発生率データを見せてくれて、原発事故前より有意の上昇が無いことでも見せてくれればまだ納得出来るのですが、そういったものは未だ見たことがありません。
何より解せないのは、そういう一部の過激な反原発派の言動は激しく批判されているのに対し、未だ原発推進に向けて妄言を垂れ流す御用学者は、もう呆れられているということなのかもしれませんが、批判を免れているというところです、つい先日(15日)の朝日新聞では原発推進派として名高い奈良原直氏の、
「例はないけれど、圧力容器だって取り換えればいい。200億円とか、そんなものですよ、元の値段自体は」
などという言説が展開されていました(朝日新聞サイト無料部分では掲載なし)、原発廃炉というものは、それがたとえ事故を起こしていないものだとしても、ものすごい費用と手間が掛かるというのは常識なわけであり、そこにもって、その原発の一番汚染された中心部、圧力容器を易々と「取り換えればいい」などというのは理解が出来ません、もしそれが出来るというのならそのやり方を詳しく解説してほしいものであり、それが出来ないのならこれはもう意図的に虚言をばら撒き、原発廃炉問題もそんなに深刻なものではないというイメージを拡散する風説の流布とも言える行為でしょう。しかしこの記事に関してはネット上でもたいして話題にならず、批判もあまりされていません。反原発派の行き過ぎた発言に関してはブログやツイッターの発言まで細かくチェックされ、激しく非難されるのに対し、こういった原発推進派のよっぽど影響力の大きい全国紙上での暴論さえも容認されるというのは、それこそ事故前の、原発問題全般に関しての既視感ある光景です。