大阪交通ニュース(はてなブログ版)

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政権支持の為なら論調さえも塗り替える朝日政治部の権力

昨日の朝日新聞朝刊2ページ目にこんな記事が載っていましたね、

対決優先、重要法案置き去り 参院選前に与野党攻防
http://www.asahi.com/senkyo/senkyo2013/news/TKY201306270116.html
生活保護法改正・困窮者支援法案 自立支援実現遠のく

 生活保護法改正案と生活困窮者自立支援法案は、衆院で自公民などの賛成で可決されたが、参院では泥仕合の末、採決されず廃案になった。厚生労働省内では「対立法案ではないのに廃案になるのは前代未聞」といった恨み節が聞かれた。

 法案は不正受給の罰則強化などの引き締めと、生活に困る人への支援の二本立て。扶養の可否を家族に確認する手続きを強化する点に対し、「申請をためらう人が出かねない」との批判もあったが、「自立支援」強化が改革の目玉だった。

 それが廃案で当面置き去りに。政権の方針に沿って生活保護費の減額だけが8月から始まる。北海道で受給者らの就労支援に取り組む櫛部武俊さんは「自立支援がほとんどなかった現状を変えるきっかけになるはずだったのに」と嘆く。

 田村憲久厚労相は両法案の内容を大きく変えずに、秋の臨時国会に出し直す考えだ。だが、参院選の結果が影響を及ぼす可能性は否定できない。厚労省幹部は「自民党内には生活保護に厳しい議員が多い。与党が勝てば、さらに引き締めを強化する検討を求められるかもしれない」と漏らす。

あのどぎつく管理を強め、とてもじゃないがまるで受けられないものになるという問題点しかない生活保護改悪案を、「自立支援」とか何の意味もない上辺だけ取り繕った言葉で装飾し、さぞ良い法案が廃案になったというふうに残念がって、それを泥仕合とか言って野党の責任にしようというのです。挙句の果て最後には、とっとと決めてしまわないからもっと酷いものが出てきてしまうかもしれないぞ、とかいう捨て台詞まで吐いています。改悪を推進している自民の責任などどっか行ってしまって、更に酷い事をしてきても野党が抵抗したせいとか、まったくこの記事を書いた記者にとっては自民とはまるで逆らうべくもない絶対神みたいなものなのでしょうか。多くの自民党世襲議員お手盛り立法で相続税を免れていることについて、知りながらも全く黙殺しているようなマスコミが「自民党内には生活保護に厳しい議員が多い」なんてことを無批判に報じているのです、権力に対する批判精神とかいうものは全く感じられませんね。
ところで朝日新聞とは、今まで比較的生活保護叩きには加わってこなかったマスコミなのです。あの昨年5月以来、新聞界では読売や産経などが先頭を切って口を極めて生活保護制度に向けて攻撃を行っていたときにも、正面きって反論ということは全くなかったものの、その動きは大人しめのものでした。まあその時には生活保護叩き過熱の原因をネットに押し付けるようなとんでもない文章も掲載していましたが、

最悪のいじめ傍観者朝日新聞
http://d.hatena.ne.jp/delalte/20120705/1341479122
(記事内リンクは既に無効)

責任転嫁の汚い企みでしたが、とりあえずその風潮に異を唱えようということでもありました。
そして同じ昨日の紙面で、もっと後ろの方のページとはいえ、

(どうなってるの生活保護:5)「最後の安全網」守るには 阿部彩さん、湯浅誠さん
http://www.asahi.com/shimen/articles/TKY201306260639.html
(ネット無料部分では冒頭しか見れず)

受給者の立場に立ったような記事も掲載されているのです。この連載全体を見てみても、ワイドショーなどの悪意のこもったものとは一線を画すもので、割と受給者側の立場に立ったものでした。そういった今までの方針とは打って変わって今度はワイドショーや読売産経などと歩調を合わせての生活保護叩き、野党を叩き自民党安倍政権を支える為ならそれまでの論調をも一変させるということでしょうか?会食によって買収されていると言われている政治部、ここがかつては狂ったように小沢批判を繰り返していたのです、まったくろくなものではないですね。